当たり前のことを、当たり前に。

箱根にある創業140余年のホテルの取材で感じたことがあります。  
そのホテルでは、先輩たちから受け継がれてきたおもてなしの一言、  
ひとことが、働く人の心の中に息づいています。  

そのホテルのコンシェルジュに、こんな話を聞きました。  

『 当たり前のことを、当たり前にするのが、ホテルマンの第一歩です。  
当たり前でないことまでも、それがお客様の心の隅にひっかかっている  
ものならば、さざ波も立てず、当たり前にするのが、私たちのホテル。  
それは、「こんなことにまで心を配ってくれて、ありがとう」との、  
お客様の笑顔を見たいから』と、おっしゃってました。  

やはり、140余年も続いているホテルには、もてなすとは何かという  
想いが脈々と受け継がれているのだな〜と感じ入りました。  

そこで、「当たり前のことを当たり前にやる」とは、どういうことでしょう。  
大人の人を対象にした本に、このようなことが書いてありました。  

・あたりまえ : 誰が考えてもそうであるべきだと思うこと。  
         わかりきったこと。言うまでもないこと。  

1  決まり事や手順を確実に守ること。  
・規範 ( 当たり前のこと )を確実 ( 当たり前 )に行うこと。  

2  任されたことを、いつでも、しっかりと行うこと。  
・役割 ( 当たり前のこと )を常時( 当たり前 )に行うこと。  

3  職業倫理を、雑音に惑わされずに遂行すること。  
・ 義務 ( 当たり前のこと )を専心して ( 当たり前 )に行うこと。  

4  企業理念や行動指針を、意思決定や行動の基準にすること。  
・使命・価値 ( 当たり前のこと )を基準化 ( 当たり前に )すること。  

以上は、社会人になると社会から、よく言われることなのですが、  
もっと、村中個人のまとめ方で言うと、ヒトは一人では生きていけない  
動物ですから、ヒトとの関係に摩擦が生じた時に、心がささくれ立って  
しまいます。そして、心が暗澹たる想いにぶち当たります。そうなることは、  
生きる上では、本当にクソ面倒くさいことで、余計なことですから、  
「当たり前のことを,当たり前にやる」ということは、  

・周りの人と約束したことは、何があっても淡々とやる。  
・自分の存在で、周りに、余計な波風を立てない。  
・周りの人をイライラさせない。ということに尽きる気がします。  

まぁ、私は、すぐ格好つけて、定義付けするのが好きなものですから、  
自分のやるべきことを淡々とやって行くことが、「大人のたしなみ」・  
「大人の流儀」とも言えそうです。  

眺めのいい人と、ご一緒したいものです。


<校友会 SO-ZO-NE 会長 村中 凱>