絵を描くって、ヒトの最高の遊びかもしれない。
Yohji Yamamotoのファッション ショーに行ってきた。
8月の末に、グラフィック科一年生に夏期講習をするために、発想法の4つの入り口をまとめようとしています。この一年生には、スタートアップ期間に「デザインを楽しく学ぶために・・」と話させてもらい、この8月がその2回目にあたる訳です。2年間、楽しく遊んでほしいものですから、こっちも真剣に材料を揃えなければいけません。
ぼくの発想理論は、外山滋比古さんと松岡正剛さんの「世の中は編集で成り立っている」という理論をベースに組み立てています。
丁度そのとき、Yohji Yamamoto POUR HOMMEから2023春夏のパリコレ用ファッションショーの招待状が届きました。
50歳の時、目指すデザイン事務所のカタチが見えてきて、その時の気分とYohji Yの服がカチッと気分にはまり込み、25年来のお付き合いをさせてもらっています。
松岡さんのメッセージに同感です。
Yohji Yさんの招待状に、松岡正剛さんがこんな文章を寄せていました。
『ぼくとヨウジはヘビースモーカーで、敗戦とともに生まれた同い歳で、何かを交わさないと通じないなんてことは一度もない仲だ。( 中略 )
ある夜、西麻布の半地下レストランで旨いトマトをほうばりながら、ヨウジが「絵を描きたいんだ、ガキみたいにね」と言った。( 中略 )ずっと前からヨウジはアナーキーなものをひそませていた。だから何事にも媚びていない男だった。ぼくは、そういうヨウジこそ「日本」であってほしかった。
すでにヨウジの黒は長次郎や織部の「引き出し黒」に近いものだったが、そこにハイな日本やガキな日本や不良の日本がくっついてもよかった。そう思っているうちに、そうなってきた。
いま日本はクソである。多くの質が劣化して、職人が後裔に後ずさっている。こんなインチキな日本はつまらない。お笑いしてばかりで、どうするか。コメントばかりして、どうなるか。もっと荒々しく流麗で、アラハバキのようでタマヨリヒメのような、沈潜するから逆上するような、そんなアートな日本が歩き出すべきなのである。「画機」が二つの「画」と「機」になって、その両端の決意を見せてくれるにちがいない。』
招待状よりの抜粋です。ぼくが、考え方の指針としている松岡正剛さん、サスガ!と感じました。
「つくる」って、反逆精神が必要と思われる。
「パリコレを、日本でやってどこが悪い!」という発表会。その上、ファッションショーの案内に、松岡正剛さんの「もっとアナーキーであればいい」を載せるYohji Yの潔さに共感しました。
アナーキーって、無政府主義という意味だよナ〜と、Googleで調べたら、ずっと昔、パンクロックグループの「アナーキー」というレコードジャケットが、ガツーンと表示されました。壁に文字を描き、グループ写真と合成したものです。イケイケ凱さんの頃ですかね。余裕があれば、ググってみてください。
7/14、校友会の会議が用意されています。次号8/15号では、会議内容の報告ができそうです。
「つくる」って、ココロが動いて、楽しいもんですネ〜。
<校友会 SO-ZO-NE 会長 村中 凱>