卒業制作、それは社会へ入社するためのウォーミングアップ。

卒業制作をお手伝いすると、自分の足らないところが見えてくる。

 3月が始まってしまいました。みなさん、3月にはどんなイメージを抱いてますか?私は一年のうちで、3月がどうもいけません。「3月をもちまして、転勤になります」とか、「4月からは新しい場所での生活が始まります」とかのご挨拶を受け、世間一般のカタチばかりの言葉を選ぶのがどうも苦手なんですね。仕事での関係でも行く人来る人様々ですが、学校に関係していますと卒業制作、卒業式シーズンなんですね。

 先日、3/1~3/6まで東京都美術館で今年度の卒業制作展が開かれました。会場でも何名かの卒業生にお会いしましたが、後輩の作品展を観にきてくださったことには感謝しております。特に2023年の夏場からは卒業制作指導のお手伝いをすることになり、伝え損なったことが多々あり、反省材料が山積みです。

印象に残れば、2~3日後、ふと思い出す。

  「伝える」を「伝わる」にするには、この点をわかりやすく解説してあげれば、一応の作品づくりにはたどり着けると、45年間の教師生活でノウハウは持ってはいるのですが、その作品展を観ながら「困ったもんだなー」のオンパレードです。もう少し、誰でもが楽しくデザインを学べる方法がありそうなものの、その教え方が今のところ開発されていませんね。どうにかしなければの感じです。
 
 レギュラーで( 1年間を通じてとか、欲を言えば一年生の後期からメンドウをみていれば・・と欲が出てしまいます)教えていれば、最低でも1年間のうちにその学生さんの持っていない部分まで探り出して、もう少し磨きをかけてあげられたのに・・という、忸怩たる思いがあります。

 いつもグラフィックデザインの話になり申し訳ないのですが、デザインをする上で1点目の問題点と課題は<メッセージ>を決めなければ何も始まらないということがあります。<表現物>をつくるには、まずは<メッセージ>が必要です。2点目の問題点と課題は、受け手の中に残るのは<表現物>ではない。<表現物>に情報を盛り込むことではなく、それらを通じて受け手に何を思い浮かべてもらうか!です。

「にんげんだもの・・」考えさせられる言葉です。

   簡単にいえば、その<メッセージ>は困りごとの解決に向かっていればいいし、その<表現物>を印象に残すには何を用意すればいいのか?なのです。

 「デザインを教える」って難しいものですね。学校の祖、呉   永石 元理事長、初代学院長  山名文夫 大先生、元日宣美事務局長  板橋義夫 巨匠が言ってらしたコトバ「四年制大学が教えきれていない超実践教育をやりたい」。

 私も若い頃は「今、現場ではこうなんだ~!!」「後悔が残らないように思いきってやればいい」と、イケイケドンドンでしたが、60歳になった時、「人間のためのデザインをしているのだから、ニンゲンが理解・納得・共感しなければデザインとは言えないよナー」と考えなおし、それ以降は、少しデザインを優しく喋れるようになりました。

 3/14は卒業式。4/4は入学式。
この14日に卒業する学生さんも3/15からは校友会員です。優しく迎えてあげてください。小さくまとまり過ぎているきらいはありますが・・・。

<校友会 SO-ZO-NE 会長 村中 凱>