想像力を使い、関係の発見をして、新しい組み合わせをつくる。
特別授業をやることになりました。
ウクライナ問題については複雑な心境を抱いたまま、2ヶ月が経とうとしています。校友会のメルマガ内での発言には適さないと思いますので、控えますが、それにしても避難している子供達の途方に暮れた表情を見るにつけ、忍びがたいものを感じています。
4月7日、日本デザイナー学院の入学式が行われました。2年後、3年後には彼らが校友会の正会員として、私たちの仲間になってくる晴れやかな式でした。その彼らに向けて、4月14日、グラフィックデザイン科のワークショップで特別授業をやることになりました。このメルマガがみなさんの手元に届く頃には特別授業は無事?終わっているはずですが、今、現在はその授業のテキストを作っている段階です。
去年の授業は大失敗でした。
2021年の夏、グラフィック科の昼夜間生に向けて夏期講習をさせていただきました。タイトルは「誰も教えてくれなかった発想法」というものでした。去年の5月の頃、若葉を見ながら思いついた発想法で、過去45年間くらいの間、学生さんの前で披露してきたもののなかでも群を抜いて、分かりやすいものではないのかと、その発想法に自信を持っていました。
「難しいことを易しく、易しいことを深く、深いことを面白く、面白いことを真面目に」という劇作家の井上ひさしさんの言葉を、コミュニケーションの核にしているのですが、いざ、授業をしてみるとボロボロと理論に穴があることが見つかり、大失敗の授業でした。聴いてくれている学生さんは、誰も教えてくれなかった発想法ですから、面白がってはくれてはいましたが、授業をしている側からすれば、「シマッターッ!!」です。
失敗と出逢うことで、大きくなれそうです。
2022年度から会長だよりは、出逢いについて書いていきますネと、皆さんには公言しましたが、4月15日号のテーマは、「失敗することから学ぶ大切さ」との出逢いです。毎週、学生さん達と授業で会えているのなら、ミスが見つかれば、次週にでも修復できますが、一年に一度くらいの出逢いですと、自分の理論にヒビが入っているともうダメですね。技術を教えているのならば、その場でいくらでも方向転換できますが、考え方や頭の動かせ方、心の動きを理解してもらおうとする場合は、ランスルー( run through 本番と同じように全体を通して行うリハーサル )の大切なことを切々と感じました。ですから今は、4/14に向けて「誰も教えてくれなかった発想法」の「ニンマリ」「なるほどネ」「これは面白い」版を修復中です。
お酒でも飲みながら、この理論をどなたか「なるほどネー」といいながら聞いてくれませんか。その辺りまでには、もっと分かりやすく整理しておきますから。
<校友会 SO-ZO-NE 会長 村中 凱>